貝印の「関孫六ダマスカス」は刃先が0.5ミリしかありません。
ですが刃こぼれは少なく 切れ味が持続する包丁です。
これは、芯材にV金10号という固くて粘りのあるステンレス鋼材を使用している事が最大の要因ですが、刃先を15度に保っていることも刃こぼれの起こらない、切れ味が長持ちする要素であることも見逃せません。
貝印の両刃ステンレス包丁は15度を保って出荷されれいます。
包丁メーカーだけでなく、砥石メーカーもこの研ぎ角「15度」を推奨しています。
この「15度」というのは「具体的」にどういった「角度」なのでしょう?
ユーチューブやブログなどではよく「割り箸1本分」、「10円玉2枚分」と表記されていますが、スレンレスの両刃で2ミリ、柳刃(刺し身包丁)で4ミリ、出刃包丁で10ミリと包丁の厚みはバラバラです。
また、割り箸を置く位置でも角度は変わってきます。
「どこ」の「何」を基準すすれば良いのか明記されていないのが現状です。
【検証】
10円玉の厚みは約1.5ミリです。
2枚で3ミリ、3枚で4.5ミリ。
割り箸の厚みが4〜5ミリなので4.5ミリと仮定してステンレス包丁、柳刃、出刃包丁の角度を計算上で検証してみましょう。
【出刃包丁と柳刃包丁の研ぎ角度】
出刃包丁・柳刃包丁(刺し身包)はすでに角度はついているので「研ぎ」は極めて簡単です。
柳刃(刺し身)包丁
15.27°
出刃包丁 41.4°
柳刃包丁・出刃包丁ともに15°以上の刃先角度があります。
柳刃包丁はともかく出刃包丁は包丁を砥石に当てて擦るだけで40度近くの研ぎ角度になります。
調理人の方々は出刃包丁を2段研ぎすることで「刃先角度」を50度以上にして刃先を強くし「刃こぼれ」を防いでいます。
【両刃のステンレス包丁は?】
2ミリしかない両刃のステンレス包丁の研ぎ角を見てみます。
出刃包丁や柳刃包丁は
割り箸を置いたと仮定して高さは
4.5ミリ+1ミリ(厚さ2ミリ÷2)=5.5ミリ
斜辺は包丁の幅45ミリ
この2つの値を 三角関数の公式に当てはめると
7.1度となります。
この角度、実は「カッターナイフ」と同じ研ぎ角度なのです。
カッターナイフってよく切れますよね。
でもすぐに「切れなくなって」しまいます。だからこそ刃先を折って新しい刃が使えるようになっています。
包丁の刃はカッターナイフのように折ることは出来ません。
割り箸や10円玉3枚で研ぐとカッターナイフ並に切れるようになりますが毎日包丁を研いでいる板前さんならまだしも、包丁を使う事が少なくなった現在の家庭ではこの研ぎ角は妥当だと言えません。
多くの「研ぎ屋さん」がよく紙を切って研ぎ味をデモンストレーションしますが「カッターナイフ風」包丁なので紙が切れて当たり前なのです。
紙だけでなく「ペットボトル」も切れるようになりますが1〜2日もすれば切れなくなってしまいます。
「包丁研ぎやさん」では常に15度の研ぎ角度を保っています。
これは包丁メーカーの研ぎ角と同じなので見た目の変化はありません。
切れ味が長持ちする理由です。
「使って見る」と明らかにわかります。
出張サービスでは現場(作業場)まで出向いて研ぐので確認することが容易に出来ます。
角度の変更もその場で行えます。
お客様の要望に合わせた「研ぎ」が出来ます。
まずはお電話を?
「包丁研ぎ屋さん」
光安まで
携帯 090−9795−8455
メール snowfish0704@gmail.com