2017年5月13日土曜日

0.5ミリの研ぎ角度

【関孫六のダマスカスは包丁0.5ミリ】

貝印の「関孫六ダマスカス」は刃先が0.5ミリしかありません。

ですが刃こぼれは少なく 切れ味が持続する包丁です。

 これは、芯材にV金10号という固くて粘りのあるステンレス鋼材を使用している事が最大の要因ですが、刃先を15度に保っていることも刃こぼれの起こらない、切れ味が長持ちする要素であることも見逃せません。
 
貝印の両刃ステンレス包丁は15度を保って出荷されれいます。
包丁メーカーだけでなく、砥石メーカーもこの研ぎ角「15度」を推奨しています。

この「15度」というのは「具体的」にどういった「角度」なのでしょう?

ユーチューブやブログなどではよく「割り箸1本分」「10円玉2枚分」と表記されていますが、スレンレスの両刃で2ミリ、柳刃(刺し身包丁)で4ミリ、出刃包丁で10ミリと包丁の厚みはバラバラです。
 また、割り箸を置く位置でも角度は変わってきます。

「どこ」「何」を基準すすれば良いのか明記されていないのが現状です。

【検証】
10円玉の厚みは約1.5ミリです。
2枚で3ミリ、3枚で4.5ミリ。
割り箸の厚みが4〜5ミリなので4.5ミリと仮定してステンレス包丁、柳刃、出刃包丁の角度を計算上で検証してみましょう。


【出刃包丁と柳刃包丁の研ぎ角度】

 出刃包丁・柳刃包丁(刺し身包)はすでに角度はついているので「研ぎ」は極めて簡単です。
 
柳刃(刺し身)包丁



15.27°




出刃包丁  41.4°

柳刃包丁・出刃包丁ともに15°以上の刃先角度があります。

柳刃包丁はともかく出刃包丁は包丁を砥石に当てて擦るだけで40度近くの研ぎ角度になります。
 
調理人の方々は出刃包丁を2段研ぎすることで「刃先角度」を50度以上にして刃先を強くし「刃こぼれ」を防いでいます。

【両刃のステンレス包丁は?】

2ミリしかない両刃のステンレス包丁の研ぎ角を見てみます。

出刃包丁や柳刃包丁は
すでに刃の角度がついているので考える必要はありませんが 2ミリ〜3ミリ程度の厚みしかない薄刃の包丁では0.5ミリ〜数ミリ程度の刃先しかついておらず、その刃先に合わせて研ぐことは至難の技になります。

 割り箸を置いたと仮定して高さは

4.5ミリ+1ミリ(厚さ2ミリ÷2)=5.5ミリ
斜辺は包丁の幅45ミリ

この2つの値を 三角関数の公式に当てはめると
7.1度となります。
この角度、実は「カッターナイフ」と同じ研ぎ角度なのです。

カッターナイフってよく切れますよね。
でもすぐに「切れなくなって」しまいます。だからこそ刃先を折って新しい刃が使えるようになっています。

 包丁の刃はカッターナイフのように折ることは出来ません。

割り箸や10円玉3枚で研ぐとカッターナイフ並に切れるようになりますが毎日包丁を研いでいる板前さんならまだしも、包丁を使う事が少なくなった現在の家庭ではこの研ぎ角は妥当だと言えません。

多くの「研ぎ屋さん」がよく紙を切って研ぎ味をデモンストレーションしますが「カッターナイフ風」包丁なので紙が切れて当たり前なのです。

紙だけでなく「ペットボトル」も切れるようになりますが1〜2日もすれば切れなくなってしまいます。

「包丁研ぎやさん」では常に15度の研ぎ角度を保っています。
これは包丁メーカーの研ぎ角と同じなので見た目の変化はありません。

切れ味が長持ちする理由です。

「使って見る」と明らかにわかります。


出張サービスでは現場(作業場)まで出向いて研ぐので確認することが容易に出来ます。

 角度の変更もその場で行えます。
お客様の要望に合わせた「研ぎ」が出来ます。

まずはお電話を?

「包丁研ぎ屋さん」
           
       光安まで

携帯 090−9795−8455

メール snowfish0704@gmail.com





2017年5月8日月曜日

ダマスカス風に研いでみた!!

【関孫六ダマスカス風】

先ごろ購入した「貝印 関孫六ダマスカス 三徳包丁」風に関孫六 「わかたけ」を研いでみました。

関孫六シリーズでは最高レベルの「ダマスカス」。

「研ぎ」のノウハウも随所に見て取れます。

 とりあえずは「ダマスカス」の拡大写真を御覧ください。


この包丁は研修用に購入したので「研いでいない」新品の刃先です。

刃先は0.5ミリと少ないですが研ぎ角度を15度に保たれているので切れ味と耐久性がベストな状態です。

【包丁研ぎ屋さんが研いだ場合】

 同じ関孫六の「わかたけ」の三徳です。
 これを「ダマスカス風」に研いで見ました。

 「わかたけ」は関孫六でも最も安いランクの包丁です。価格は2000円弱。

ごくごく普通のステンレス包丁で「ダマスカス」にある刃先の鏡面仕上げ部分はありません。

鏡面仕上部分を角度10度程度で研ぎ、鏡面仕上げを出す為に#6000の砥石で仕上げ、最後に刃先部分を#1000番台、機械砥石で研ぎ角15度で研磨しました。

ちゃんと「ダマスカス風」に見えるでしょう?

ステンレスの材質が違いすぎるので「ダマスカス包丁」のように長持ちしませんが「切れ味」は近づいたように思えます。

ダマスカスは1年近く「切れ味」が持続しますが、「ダマスカス風」の「わかたけ」は3ヵ月〜半年程度でしょう?


1本でも出張いたします。

セラミック製包丁 1本 500円
出張サービス料金    1000円

計           1500円

作業時間        10分程度

京都に送るよりも安いでしょう?

5本以上で出張サービス料金1000円が半額の500円。

※駐車スペースと家庭用電気100V、水(バケツ1杯)をご用意ください。


「切れ味が確認出来る」出張研ぎサービスのご用命は上記の連絡フォームもしくは電話にてご用命ください


  「包丁研ぎ屋さん」光安まで

  電話090−9795−8455

2017年5月6日土曜日

「安くて長持ち」の秘密!

「安くて早い」牛丼屋さんの「キャッチフレーズ」のようですが「安くて早い、良く切れてしかも長持ちする包丁」を研ぐ、「包丁」研ぎ屋さんのキャッチフレーズです。

 ではその「秘密」を公開いたします。

【「安さ」の秘密】
包丁職人が丹精を込めて作った素晴らしい「包丁」を出来る限り「長く使って貰いたい」という思いから研ぎ料金を安く設定しています。

【速さの秘密】

 出来る限り「機械化」を進めています。
といっても「全自動」ではありません。
刃物研ぎ機

大工さんが「手引きのノコギリ」を「電動の丸のこ」に持ち替えたように砥石を電動砥石に持ち替えただけです。

〈包丁研ぎの流れ〉

①油・サビなどの付着物の除去
(電動・手動)・・・2分

②側面の磨き研磨(仕上げ砥石で手作業で研磨)・・・・・2分

③刃先の研磨・刃先付け(電動)
     ・・・・30秒

④刃先の仕上げ研磨(手仕上げ)
     ・・・・・1分

トータル・・・・5分30秒

「ダマスカスの包丁」の研磨技術を確認してから一工程増えた為若干時間が伸びました。

【良く切れて長持ち】

良く切れて長持ちする条件は「研ぎ角度と刃先の材質」に影響されます。

材質は変えることは出来ないので「研ぎ角の変更」だけが「包丁研ぎ屋さん」の要素になります。

研ぎ角度を鋭くすれば切れ味が増します。 が、逆に刃こぼれ刃先が曲がりやすくなります。

多くの包丁メーカーが採用している研ぎ角度は15度です。

 「包丁」研ぎ屋さんでは「刃先」は15度以上でお出ししています。(出刃包丁は30度前後)

「包丁」研ぎ屋さんで包丁を研ぐと3月程度切れ味が持続します。(ステンレスだと約半年、セラミック製包丁だと1年以上切れ味が持続します。)

「切れ味が確認出来る」出張研ぎサービスのご用命は上記の連絡フォームもしくは電話にてご用命ください

  「包丁研ぎ屋さん」光安まで

  電話090−9795−8455





2017年5月2日火曜日

【お知らせ第2弾】

【第2弾!!】
第1弾「出張研ぎサービス」に続き、第2弾として打ち出すものが

ジャーン!!

「パン切り包丁」の研ぎをはじめました。

「ジャーン」というほどでもないですね?

この「パン切り包丁」ノコギリ刃がついていて硬いパンでもよく切れるのですが、基本的に「包丁」ではなく「ノコギリ」なので砥石が使えません。

セラミック包丁同様 「砥石で研げない包丁」の一本でしたが「棒ヤスリ」で「ノコギリ刃」を一本一本 丁寧に研ぐ事で切れ味が復活します。

 手間はかかりますが「家庭用の全ての包丁を研ぐ」事を目標にしている「包丁」研ぎ屋さんとしては見過ごせない包丁でした。

統一料金 1本500円でお受けいたします。

まずは「お電話を」

「包丁」研ぎ屋さん

 090−9795−8455

 博多区東雲町 2ー2−21
         
            光安まで